FM軽井沢の番組にたまたまこの団体の打越綾子さんが出演して
いるのを聞き知った。
そして、軽井沢国際森林年記念事業として「黄葉のカラマツ林散策
と野生動物の痕跡探し」(東信森林管理署とクロスの共催?)の企画
を聞き、締め切り後であったが、直接メールを入れたところ快く受け
入れてもらえることになり、急遽参加することになった。
主旨は森林をめぐる植物と動物のつながりを楽しく実感すし(午前中)
また午後は下発地地区に移動し、里地・里山を歩きながら農山部の
抱える課題を考えよう、というものであった。
打越さんは成城大学法学部の准教授をつとめる傍ら、地元に住む
ことでこの事業を住民と一緒に考えるムーブメントを起こしている。
星のの奥の小瀬林道(長倉併用林道)を出発 |
林道からけもの道を上がると 眼下に湯川のせせらぎが見える |
上には霞かけた浅間山 |
すぐに宿り木や |
カモシカが角を研いだ跡や (カモシカは牛の仲間と知った) |
ツキノワグマの熊ダナ (まだ葉があるころ枝を折って実をあさったため 葉が落ちずにドライリーフになっている) |
熊の爪跡 |
チョウセン五味子の実 |
まだ上部には黄金色の カラマツの葉が |
まだ残っていたカエデ |
イラストレーター谷口高司さんが特別に講師として参加。 (氏は鳥類図鑑は有名でスミソニアン自然史博物館から 指名発注を受けた経験がある) 野鳥の見方をせつせつと… しかし残念だったが、時間的なことや 大人数だったので野鳥にお目にはかかれなかった |
キツツキの巣穴を望遠鏡で見せて頂いた |
林道に降りると まだ真新しいツキノワグマのオトシモノ! ドングリの殻が混じっていた |
午前の部終了
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下発地公民館に移動し昼食
そして午後の部
浅間山を背景に、長閑な圃部 |
そここに休耕地が目立つ 畑も草原で放っておくと森に戻ってしまう、と ここにもTPPの心配が… 専業農家は19件しかいない! |
畑には鹿の足跡が… 野生動物の被害は当然ある 農家にとっては有害動物となる 農家の年に一度の収穫をZeroにしてしまう可能性もある 知恵比べだ、戦いだ |
まだまだ綺麗なグラデーションだ 軽井沢の三大美味しい野菜はレタス、キャベツ、トーモロコシ そのわけは霧により乾燥を防ぐため 霧下野菜 はブランド名 |
なんと、20mはある木の上に スズメバチの巣が (今は蜂たちはもういない) |
特別の許可を得て入った民有林の奥には 高さ20m以上の巨大な石の山が! (古くに隆起したしたものと説明) これはPower Spot!! |
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ツアーが終って下発地の公民館に戻ると、地区の農家の方々が我々40人
にも及ぶメンバーのために地元でとれたそば粉で自らそば打ちを何時間
もかけて全員に振る舞われた。
まさにこの会が住民お互いを理解するコミュニケーションであって欲しいし
充分にその意を感じた。蕎麦は実に美味しかった。
しかし、残念なのは僕自身がまだ部外者だということだった!
最後に、軽井沢野生動物問題研究会が2009年11月に行った
軽井沢町野生動物問題住民意識調査についてのアンケート
の総括で打越さんは締めくくった。
町民の誰もが、それぞれ真剣な意見や価値観を持っているこ
とが伝わった。・・・・・もちろん保護から駆除まで幅広く、単純に
一本化することは到底無理で多様・・・・・。
しかし、意見の多様性こそが軽井沢の最大の財産。
社会における利害関係・価値観とは決して一枚岩であるはずも
なく、そうした多様な人材が揃っているのが、単なる田舎町とは
いわれない軽井沢の姿である・・・・・。
だからこそ、多様な意見を捨象して無理にビジョンを一本化する
のでなく、相対立し合う意見であっても、その一つ一つが大切な
情報と心得て、妥協と合意を真剣に模索し、そのための努力を
続けることが必要。話し合いを通じた地域のネットワーク・底力を
改めて高めていくことであると。そしてその主体は意見を持つ全て
の対等な町民である、と。
実に誠意と真摯さと柔軟さでこの特徴的な町・軽井沢を前進させる
しなやかなムーブメントが動き出していることが見え、今までと全く
違う視点でこの町を見ることができた有意義な一日だった。
後日、事務局より送られてきた 記念写真 |
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