2011年2月17日木曜日

奄美のタンカン。




奄美大島のBlue Tree Farmの青木君にタンカンを今年は
出荷しない、できないところというところを無理やりお願い
したモノがきょう届いた。

秋の嵐でできがイマイチの上に、鳥害で実を突かれ傷モノ
にされたそうな。

そのような中、規格外でもと選んでもらって送られてきたのを
食べてみると、何とまー、ジューシーさは何の変りもなくとても
美味しい。得をした感じだ

確かに少し小粒なのか、表面の皮もちょっとイカツいだけで
そんなことは僕は頓着しない。

一年の成果が自然との闘いの末、というのがアグリカルチャ
ーの宿命。

しかし姿形、大きさだけで、味に遜色がなく、安全なものでも
ハジカれてしまう。

もちろんブランド としては大事なことかも知れないのだが、その
年その年で作柄が違う方があたり前と、消費者も納得しなけれ
ばならない。

訳ありなモノが本当に消費者にも訳ありとは言えない。
ちゃんとエクスキューズがあれば、多少訳があっても何ら問題は
ないはず。
消費者にダイレクトに出荷できるネットワークと流通システムが
必要で、しかしそれは生産者個々が開発すると言うことでは中々
難しいだろう。

いっぽう一消費者にできることも歯痒いもので、善意と善意を繋ぐ
ネットワークがたくさん欲しいものだ。


話は飛躍するが、それでなくても世界的な食糧危機は直ぐ目の前
まで迫っている。
一次産業は旧来の経済システムの歯車、道具にされているとエライ
ことになってしまう気がする。


話はまただいぶそれるが、最近JAの直販(?)の「わいわい市」なる
ものが藤沢にもできた。地元でとても人気だ。
行ってみると、確かに巷の八百屋やスーパーよりは安いのだろうけど、
そこで売られているモノは、僕の目にはやはり規格外のモノのようには
思えない。

台に乗っているそれぞれの野菜たちはそれぞれきれいにボリューム
も生産者ごとに見事に均一。
このようなことだけを有難がっていていいのだろうか。


要は流通がひとつ除かれただけで、JA直営の農産物スーパーという
ことなのか。
やはり均一の売り易いシステムだけが目に見える。

生産者(曰く、組合員)の大きなメリットは何なのだろう。
その他競合流通との道具にされなければ良いのだが…。

新鮮さ、地産地消、もちろん大事なことなのだけれど

ヨーロッパのマーケットとは全く違う出来上がり方

2 件のコメント:

  1. Filippoマンマ2011年2月18日 8:46

    こんにちは♪
    産直市場、最初は新鮮だしお安いし旬のものがいっぱい並んでるし・・
    いいなぁ!って思ってたんですけどね。
    最近、やさいたちがみんな同じ大きさ同じ長さであまりにもきれいに売られていることに、ちょっと??な気持ちになっていたのです。
    実際作り手さんに伺うと、見かけが悪いと売れないので・・と仰る。
    ヨーロッパの市場のように、大きなのもでこぼこなのも楽しそうに並んでいたら自然なんですけどね。
    ・・で、好きな大きさのものを1個から選んで、量り売りで買えるので、料理するほうも買いやすいんですよネ。
    畑で野菜を丁寧に育てていると、個性的にのびのび育つので形もバラバラで楽しいです!
    市場に行くと、大きさをムリヤリ揃えられたパックの中のやさいたちがとても窮屈そうに見えてしまいますよネ・・。
    そういうやさいはなんだかお味も薄い感じで。
    う~~ん・・なにかが違うんだよなぁ・・・・・。

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  2. Filippoマンマさん、おはようございます。
    そちらは畑をやられているんですよね。僕も2年前に友だちが借りていた40坪ほどの畑を一緒にやらせてもらっていました。いまはちょっと休憩中(笑)ですが。その時思ったのですが、僕たちは勿論無農薬、無除草剤、無殺虫剤でしたが夏なぞ3日もサボるともう草が生えてきて、その時やっておかないと植えた苗など何処だったか分からないくらいになっちゃいました。
    しかし、斜め前のプロの大きな畑は勿論整然としていて草、それこそペンペン草も生えません。せっせと除草剤や殺虫剤を撒いていたからです。
    でも、うちの畑で採れたカボチャやナス、キュウリはヘナチョコでしたが美味しかったー。
    規格外が認められれば、野菜たちも毒なくのびのび育って自分なりのシンプルな味を出してくれるわけです。虫も喰わないモノじゃねー。
    日本は巨大な農業組織があって、効率的に市場に出荷するために決められた梱包サイズに収まらないと弾かれちゃうんですね。
    寸部違いない野菜なんて工業製品じゃあるまいしねー。ヘナチョコを許す消費者の意識とそれを受け入れる、またはそこ狙う流通組織が出てきたことは多少喜ばしいことだと思います。
    たった不揃いの、だけど美味しいタンカンを食べただけで、急に生産者の情けなさを思い一気に噴き出してしまいました。
    早く田舎へ行って動けるうちに…と。

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