2011年11月6日日曜日

軽井沢自然観察ツアー 11/05(04~06)

軽井沢野生動物問題研究所(クロス) の存在を正式には先週末に
FM軽井沢の番組にたまたまこの団体の打越綾子さんが出演して
いるのを聞き知った。

そして、軽井沢国際森林年記念事業として「黄葉のカラマツ林散策
と野生動物の痕跡探し」(東信森林管理署とクロスの共催?)の企画
を聞き、締め切り後であったが、直接メールを入れたところ快く受け
入れてもらえることになり、急遽参加することになった。
主旨は森林をめぐる植物と動物のつながりを楽しく実感すし(午前中)
また午後は下発地地区に移動し、里地・里山を歩きながら農山部の
抱える課題を考えよう、というものであった。

打越さんは成城大学法学部の准教授をつとめる傍ら、地元に住む
ことでこの事業を住民と一緒に考えるムーブメントを起こしている。

星のの奥の小瀬林道(長倉併用林道)を出発

林道からけもの道を上がると
眼下に湯川のせせらぎが見える

上には霞かけた浅間山

すぐに宿り木や

カモシカが角を研いだ跡や
(カモシカは牛の仲間と知った)
 

ツキノワグマの熊ダナ
(まだ葉があるころ枝を折って実をあさったため
葉が落ちずにドライリーフになっている)
 

熊の爪跡

チョウセン五味子の実

まだ上部には黄金色の
カラマツの葉が

まだ残っていたカエデ
イラストレーター谷口高司さんが特別に講師として参加。
(氏は鳥類図鑑は有名でスミソニアン自然史博物館から
指名発注を受けた経験がある)

野鳥の見方をせつせつと…

しかし残念だったが、時間的なことや
大人数だったので野鳥にお目にはかかれなかった
キツツキの巣穴を望遠鏡で見せて頂いた

林道に降りると
まだ真新しいツキノワグマのオトシモノ!
ドングリの殻が混じっていた

                   *** CROSSのBlg

午前の部終了
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下発地公民館に移動し昼食
そして午後の部


浅間山を背景に、長閑な圃部

そここに休耕地が目立つ

畑も草原で放っておくと森に戻ってしまう、と

ここにもTPPの心配が…

専業農家は19件しかいない!

畑には鹿の足跡が…
野生動物の被害は当然ある
農家にとっては有害動物となる

農家の年に一度の収穫をZeroにしてしまう可能性もある

知恵比べだ、戦いだ

まだまだ綺麗なグラデーションだ

軽井沢の三大美味しい野菜はレタス、キャベツ、トーモロコシ
そのわけは霧により乾燥を防ぐため
霧下野菜 はブランド名

なんと、20mはある木の上に
スズメバチの巣が
(今は蜂たちはもういない)

特別の許可を得て入った民有林の奥には
高さ20m以上の巨大な石の山が!
(古くに隆起したしたものと説明)

これはPower Spot!!
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ツアーが終って下発地の公民館に戻ると、地区の農家の方々が我々40人
にも及ぶメンバーのために地元でとれたそば粉で自らそば打ちを何時間
もかけて全員に振る舞われた。
まさにこの会が住民お互いを理解するコミュニケーションであって欲しいし
充分にその意を感じた。蕎麦は実に美味しかった。
しかし、残念なのは僕自身がまだ部外者だということだった!



最後に、軽井沢野生動物問題研究会が2009年11月に行った
軽井沢町野生動物問題住民意識調査についてのアンケート
の総括で打越さんは締めくくった。

町民の誰もが、それぞれ真剣な意見や価値観を持っているこ
とが伝わった。・・・・・もちろん保護から駆除まで幅広く、単純に
一本化することは到底無理で多様・・・・・。
しかし、意見の多様性こそが軽井沢の最大の財産。
社会における利害関係・価値観とは決して一枚岩であるはずも
なく、そうした多様な人材が揃っているのが、単なる田舎町とは
いわれない軽井沢の姿である・・・・・。
だからこそ、多様な意見を捨象して無理にビジョンを一本化する
のでなく、相対立し合う意見であっても、その一つ一つが大切な
情報と心得て、妥協と合意を真剣に模索し、そのための努力を
続けることが必要。話し合いを通じた地域のネットワーク・底力を
改めて高めていくことであると。そしてその主体は意見を持つ全て
の対等な町民である、と。


実に誠意と真摯さと柔軟さでこの特徴的な町・軽井沢を前進させる
しなやかなムーブメントが動き出していることが見え、今までと全く
違う視点でこの町を見ることができた有意義な一日だった。  


                  ***CROSSのBlg(後編)


後日、事務局より送られてきた
記念写真

 

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