奄美大島のBlue Tree Farmの青木君にタンカンを今年は
出荷しない、できないところというところを無理やりお願い
したモノがきょう届いた。
秋の嵐でできがイマイチの上に、鳥害で実を突かれ傷モノ
にされたそうな。
そのような中、規格外でもと選んでもらって送られてきたのを
食べてみると、何とまー、ジューシーさは何の変りもなくとても
美味しい。
得をした感じだ。
確かに少し小粒なのか、表面の皮もちょっとイカツいだけで
そんなことは僕は頓着しない。
一年の成果が自然との闘いの末、というのがアグリカルチャ
ーの宿命。
しかし姿形、大きさだけで、味に遜色がなく、安全なものでも
ハジカれてしまう。
もちろん
ブランド としては大事なことかも知れないのだが、その
年その年で作柄が違う方があたり前と、消費者も納得しなけれ
ばならない。
訳ありなモノが本当に消費者にも訳ありとは言えない。
ちゃんとエクスキューズがあれば、多少訳があっても何ら問題は
ないはず。
消費者にダイレクトに出荷できるネットワークと流通システムが
必要で、しかしそれは生産者個々が開発すると言うことでは中々
難しいだろう。
いっぽう一消費者にできることも歯痒いもので、善意と善意を繋ぐ
ネットワークがたくさん欲しいものだ。
話は飛躍するが、それでなくても世界的な食糧危機は直ぐ目の前
まで迫っている。
一次産業は旧来の経済システムの歯車、道具にされているとエライ
ことになってしまう気がする。
話はまただいぶそれるが、最近JAの直販(?)の「わいわい市」なる
ものが藤沢にもできた。地元でとても人気だ。
行ってみると、確かに巷の八百屋やスーパーよりは安いのだろうけど、
そこで売られているモノは、僕の目にはやはり規格外のモノのようには
思えない。
台に乗っているそれぞれの野菜たちはそれぞれきれいにボリューム
も生産者ごとに見事に均一。
このようなことだけを有難がっていていいのだろうか。
要は流通がひとつ除かれただけで、JA直営の農産物スーパーという
ことなのか。
やはり均一の売り易いシステムだけが目に見える。
生産者
(曰く、組合員)の大きなメリットは何なのだろう。
その他競合流通との道具にされなければ良いのだが…。
新鮮さ、地産地消、もちろん大事なことなのだけれど
ヨーロッパのマーケットとは全く違う出来上がり方。