きょうは鎌倉のO仏師の教室の生徒総勢約40名による「都心の古刹を訪ねて」と題しバスツアーを開催して頂いた。行程は①目黒の五百羅漢寺、②護国寺、③浅草寺である。この企画を得難いものにして頂けたのは、この全てのお寺との深いご縁起のある80歳を超えなお矍鑠たる護国寺のO尼僧さまのご手配の賜であった。
7時50分東京駅集合のため家を6時過ぎには出た。何とみぞれ混じりの冷たい朝!気温は5℃!!駅まで歩く10分弱で北風に煽られ折りたたみ傘が2回もオチョコに。
これで昼には上がるという予報はちょっと信じがたい様相だった。でも東海道線は時間通りの運行していてひと安心。
8時過ぎには日本橋口よりバスで一路、五百羅漢寺に。この五百羅漢寺の羅漢は「徳川五代将軍綱吉さらに八代将軍吉宗の援助を得て繁栄を誇り<本所のらかんさん>として江戸の人々から親しまれました。」
現存305体は松雲元慶禅師の手によって辛苦の末彫像された536体のうちの貴重な都重要文化財に指定)な木彫たち。その仏師の逸話と数には圧倒された。護国寺へ向かう頃には雨も上がり、到着とほぼ同時に青空が少し顔を覗かすようになる。
護国寺本堂の観音堂では現管主自らお出まし頂き、我々のために僧侶をを従えた荘厳な読経を営まれこれを拝聴し、般若心経を唱和し、最後には有難いご講話を頂いた。
そして随行して頂いているO尼僧により護国寺と桂昌院とのお話を頂き、特別にご開帳頂けたご本尊如意輪観世音菩薩を間近かに拝すること許された。
私的には2度目の拝観であったが、とても神々しさとかつ人を寛容な気持ちにさせるパワーを感じる。
護国寺を後にし浅草寺へ。
昼食を済ませた後、ここでも浅草寺傳法院にて、91歳の御歳にはとてもとても思えぬお元気な清水谷貫主直々のお話を頂きいた。
貫主のお孫さんに当たる僧侶より心字池を中心とする小堀遠州作による庭園をご紹介頂き、
のち江戸期に献上された美術的大絵馬の数々を紹介する絵馬寺宝展、
そして五重塔創建時に多数の老若の仏師に100体の観音像を彫らせ、それぞれに喜捨を仰いだ壇信徒等の霊を見守る観音像を一巡し、
五重塔入口より宝蔵門の上に見える340mを超えたスカイツリーをついでに拝む。異様と言えば異様、今様と言えば今様。出来上がると悪くないかも知れない。
最後に改修工事(外周改修工事及び屋根瓦をチタン製に)が進む本堂にて般若心経を唱えた。
三つのお寺とも通常では得難い体験をさせて頂いた。
改めて、仏師たちの心意気や魂、それらを寺に献上、奉納した、時のお上や壇信徒たちの信仰心、その歴史的背景や仏師とスポンサーそして寺とのパーソナルな関係を少しでも知るとき、いまの私たちにはそれら仏像のクォリティや好き嫌いを云々することは決してできないと思った。
それにしてもきょう一日を有意義な日にしてくださった方々に改めて有難く感謝だ。
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